会社が解散するに際して、会社が借金を返済し、なお財産が残る場合、株主はその持ち株数に応じて残った財産の分配を受けることができます。これが残余財産分配請求権です。この残余財産を分配してもらえるという点に着目した株主の価値を、一般に解散価値といっています。なお、借金の方が多かったときには株主への分配金はありません。また、株主の責任は有限責任であることから、追加出資を求められることはありません。わが国においては、会社というものは永遠のものであり、解散価値を前提にして会社の価値を考えるのはおかしいという考え方が根強く残っています。しかし、日本でも企業買収が一般化されつつある昨今、解散価値は重要な投資価値といえます。わが国の企業会計では、資産は取得原価によって評価されているものが多く、このため帳簿価格と実体の資産価値には大きな開きがあります。この開きが一般に含み資産といわれているものです。この含み資産を入れると、日本の株価は実体の価値を大きく下回っているといわれます。経営手段として企業買収が行われるなら、会社の実体価値というものも、株式の投資価値になるといえます。