信用取引とは、証券会社が顧客に信用を与えて行う取引のことです。つまり、顧客が一定の担保を差入れることにより、証券会社が株を買いたい人に買付代金を貸し、株を売りたい人にその株を貸すことによって行う取引です。普通「カラ売り」「カラ買い」という言葉で呼ばれています。信用取引は、手持ちの株式等の値下がり損を防ぐために売っておく「保険つなぎ」や、転換社債の株式への転換中又は名義書換中に株券が手元に来る前に事前に売っておく「つなぎ売り」、又は将来現金が入ってくる予定のある場合に、前もって買っておく「買いヘッジ」などにも利用されます。株式の取引を円滑にし、公正な価格を形成するには、市場で売買される取引量を多くする必要があります。しかし、実需給だけでは十分とはいえず、ある程度の仮需給を導入しなければなりません。信用取引は、仮需給を発生させることで、現物売買による株価の乱高下を防ぎ、市場価格の安定化を図るといった役割を担っています。信用取引の制度は、米国の証拠金取引を参考に、1951年6月1日から実施されています。従来、取引の対象は取引所上場銘柄に限定されていましたが、1997年10月27日から店頭登録銘柄を対象とした信用取引制度も始まっています。現在、信用取引には、取引所上場銘柄を対象とした「制度信用取引」と「一般信用取引」、店頭登録銘柄を対象とした「店頭信用取引」の3種類あります。